本記事は、詰パラ2026年3月号に掲載されている「2025年度短編コンクール」の結果稿にて紹介した参考作品をまとめたものです。先に詰パラの結果稿をお読みください。
2番 青木裕一作
いきなり35歩は打てるが取ってくれないので、あえて遠回りさせる作。
別物だが、次の作も合わせて鑑賞したい。
詰将棋パラダイス2019年5月号
久保紀貴
「モーメンと」
46銀を原型消去するだけだが長い道のりで一回転する。タイトルも含めて傑作。半期賞受賞。
11番 大野雄一作
シンプルな仕組みで2連桂合。
同じ作者で、40年以上前に姉妹作みたいなのがある。これを思い出せる解答者もすごいが。
詰将棋パラダイス1982年5月号
大野雄一
71角が置き去りにされるのは微妙か。
13番 北岡正一作
類作があるのは作者も承知の上のようで、解答者からも類作指摘がたくさん。
詰将棋パラダイス1970年4月号
昼寝大臣
5手詰だが、これが一番古そうな作例。
詰将棋パラダイス1973年2月号
橋本大
これが今回の北岡作と実質同一手順。半世紀以上前に作られていた。
近代将棋1976年9月号
秋元龍司
泣く子も黙る秋元作。4香の限定打の距離が4パターン尽くされるのが究極の機能美。
詰将棋パラダイス1982年10月号
佐々木康司
さっきの橋本作と実質同じだが、初手が4間離しになった。
1段目の配置が汚いので、そこまで頑張るほどの価値はないか。
詰将棋パラダイス2001年11月号
高野甚蔵
47馬型のとき25への利きを遮らせないため、35中合が入るパターン。飛車から香車に打ち換えると、玉方の持駒から香が枯渇するので再度の香合ができず、いつもの収束になる。
うまく新作に仕立てている印象。
詰将棋パラダイス2015年9月号
石川英樹
これは昼寝大臣作と同じだが、香合を成香で枯渇させているのがイマイチか。
なお、北岡作、橋本作、佐々木作は、枯渇方式ではなく、中合を第三者の攻駒で取ることによって割り切っているのが巧い。
詰将棋パラダイス2017年11月号
上谷直希
「この筋の決定版」として看寿賞を受賞したのが本作。
67香が初手と最後で2回繰り返されて、馬が往復するのがウリか。
ただ、橋本作の7手詰を4手逆算しただけといえばその通りなので、看寿賞までいくとは思っていなかったというのが当時の私の感想。看寿賞の選考記事もあまり過去作品については触れられていなかった。
44番 森長宏明作
銀合を強制する唯一の逃げ場所が64。面白い。
詰将棋パラダイス1994年6月号
愛上夫
同じ作者による金合バージョン。56とか76に逃げても金合強要できるかと思いきや、龍の横利きが通らないのでそもそも中合が必要なくなってしまう。そのため、65が唯一の場所となる。
シンプルに作るなら今回の7手詰のほうがロジックが綺麗だが、これは中合だし、収束にも逆王手が出てきて面白い。
なお、第n回裏短コンの「潜在シェルター」の記事でも本作は引用させてもらった。


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