初入選 HP作品展 2009.5
詰将棋パラダイス2009年5月号
第6回ホームページ作品展
解答数 | 正 | 誤 | 無 |
---|---|---|---|
95 | 91 | 4 | 0 |
谷○翔太 合駒される手は最後に考える。44と、これも最後に考えた。
原○清実 ひょっとして、と思ったら移動中合。これはいいですね。
記念すべき(?)初入選作。当時、中学1年生だった。
詰パラのホームページが開設10周年ということで、作品募集が行われていたところに投稿したもの。10作中の4作は誌面のほうでも出題されることになり、幸運にもそれに選ばれたため、初入選となった。
結果稿全文はこちらで公開されている。
作品の内容としては、と金の移動中合だけが狙い。取ると34銀合(限定)で詰まなくなる。
詰上りで54飛が置き去りになってしまうのがなんとも、といったところ。
ちなみに、15歩→13歩、42馬→53馬と変えると姉妹作ができる。
同じ7手詰でこれもなかなか面白いが、有名な看寿賞作の収束とかぶっているのでお蔵入りになってしまった。
武紀之
詰将棋パラダイス2007年6月号 C級順位戦
馬捨てがとんでもない一手。平成19年度看寿賞短編賞。
入選2回 表紙 2009.9
詰将棋パラダイス2009年9月号 表紙
解答数 | 正 | 誤 |
---|---|---|
121 | 116 | 5 |
小○幸喜 限定合から大駒の連続捨ての感触がいい。
千○等 飛を成捨てるタイミングも見所。
表紙は新人優先みたいな風潮がある気がする。詰パラの顔というだけあって作者のモチベーションになるし、結果稿も丸1ページあってたくさんの短評が読める。
作品としては、簡素で悪くないが、余詰防ぎに13桂と44歩を置いているのが情けない。
入選3回 中学校 2010.1
詰将棋パラダイス2010年1月号 中学校
(修正図)
誤 | 無 | A | B | C | 平均 |
---|---|---|---|---|---|
8 | 3 | 93 | 30 | 2 | 2.72 |
天○包子 初手28銀を金に書き直した。今年の期待星No.1!
馬○原剛 6手目の最善である不成が、詰上りでは仇になっているのが面白い。
短編名作選にも掲載された作品で、シンプルながらやりたいことを簡潔に表現できていると思う。初期の代表作。
初手28銀から入ってしまうと、10手目37に逃げられて逃れとなる。
なお発表時は18歩・36との2枚が36馬の配置だったが、初手35角、26と、同角、同馬、18歩、16玉、17銀以下の難解な余詰があった。短編名作選収録時に発覚したので修正したが、やっぱり原図のほうが形のバランスとしては優れていると思う。
入選4回 小学校 2010.3
詰将棋パラダイス2010年3月号 小学校
誤 | 無 | A | B | C | 平均 |
---|---|---|---|---|---|
0 | 0 | 34 | 101 | 9 | 2.17 |
石○修 初手にビックリ。
須○卓二 17馬ではダメなところがいいですね。
初期の頃は1桁手数の短編が多かった。習作ばかりだが、ひたすら数を作ることで徐々に上達していったのだと思う。
たとえば本作は初形がなんとなく対称形だが、こういう微々たる付加価値に逃げていてはいけないということに気づくまで5年はかかった。
入選5回 中学校 2010.5
詰将棋パラダイス2010年5月号 中学校
誤 | 無 | A | B | C | 平均 |
---|---|---|---|---|---|
4 | 5 | 47 | 50 | 7 | 2.38 |
佐○司 逆王手と打歩回避、十分に評価に値します。
竹○孔明 6手目の合駒まで限定とは見事。作者の詰棋への愛の深さを感じる。
これは後に改作して、ずっと完成度が高くなっているのでそちらで解説する。公開するのは今回が初めて。
まず打歩詰の局面なので、攻方玉を動かして打開を試みる。74玉は65銀合で逆王手が解除できないので、84玉とソッポに開くことになる。ただ、いきなりやると65角の移動合があり、56歩、64玉で困る。このとき75龍~73龍のルートを有効にするため、初手はまず66角と捨てて桂を跳ばせておくのがちょっとした伏線。
さて、角捨て後の84玉に対する合駒だが、56歩を打たせてはいけないので75角合の逆王手で無理やり龍を呼び、打歩に再誘導。同龍に今度は65に何を合するかが問題だ。高い駒は取って簡単なので、歩・香・桂の3択。
歩合は73角で、64の合駒が悪いので取って詰む。というわけでここは香先香歩の65香合だ。なお65桂合は66龍とこちらの桂を取って早詰という仕組み。
収束は龍と角を捨て、狙い通り打歩詰が打開できて詰みとなる。原図と比べると、単純に龍捨てが追加されているし、初手の角捨ても入ったことでちょっとしたフェニックステーマとなっていることに注目。
あとは、65合の種類によって龍を64、65、66と捨てる場所が変わるのが面白いか。
なお、原図と今回の改作図の間に実はもうワンクッションあり、my cube旧館のほうでやっていた企画「詰将棋ウィークリー」の#1にて出題していた。こちらで宮原さんに解説してもらっている(盤面がFlash使用のため今はもう消えてしまっているが)。
☆僕は詰将棋界に入って間もないのですが、詰将棋の数は多く見てきたと自負しているつもりです。が、それでもここで香合の限定合がでる作品は本作が初めてです。ここの仕組みを知ったとき、感動で手が震えました。
オーバーリアクションな彼の解説が懐かしい……。
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