- 本記事は2015年に開催した「第n回裏短編コンクール」の結果稿を旧サイトから移植したものです。できるだけ当時のままの文章とし、修正は最小限にしてあります。
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作意なんて飾りです。偉い人にはそれがわからんのです。
すみしん 作
点 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
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人 | 4 | 2 | 1 | 11 | 5 | 3 | 5 | 6 | 3 | 1 | 1 |
正解42 誤解1 無解2
得点 — (課題不適)
人気投票 1位:0人 2位:2人 3位:3人
ベストタイトル投票:2人
すみしん(作者)
裏短コンということで、表の作意手順ではなく、裏の変化紛れに主軸をおいた作品です。どう評価されるか、非常に楽しみです。
逃れ順を先に作り、あとから7手で詰むように配置を考えました。また、推敲したところ駒が10枚になってしまいました。どうにもうまく行かず、無理矢理11枚にするために玉方の66歩を加えました。つまり、この歩は飾り駒です。
★スマホ詰パラで活躍されているすみしんさんの作品。
★作意を見てみると、なんともシンプルな手順。さすがに初手59飛成には後で38歩捨合を食らって打歩詰に誘致されるのは習いあるところですが、さて……。
★初手33飛生の紛れが作者の主張。28玉には38飛生以下、作意とほとんど同じように詰んでしまいます。ならばと48玉では、38飛成以下簡単。はて、どこに罠があったのでしょう。
★ここは34歩合!の打診中合が炸裂(さすがに場所は非限定ですが)。これを飛生と取ってしまうと48玉でもう飛が成れず逃れ。かと言って34同飛成では28玉でこれも打歩詰です。
★紛れの中に打診中合を取り入れるのはまだ前例があるところ。しかしこの作品には、もうちょっとおもしろいパラドックスが潜んでいます。
★というのは、初手33飛生は後で選択の余地を残す、いわゆる飛車と龍の重ね合わせの状態。それに対して作意の初手59飛生ではこの飛車は生飛車であることが確定してしまう。
★自分からわざわざ選択の余地を狭めている、その手が正解。なかなか見ない構想ではないでしょうか。
★ただ、問題発生で、課題が「盤面駒数11枚以上」だったのに対してこの作品は盤面10枚でした。
★僕のチェック不足が原因の一端なので、当初はそのまま順位計算にも入れる予定でしたが、「この中に一人、成香がおる」が余詰んでしまい、そちらを対象外とする以上、この作品もそういう扱いをせざるを得なくなりました。
★参考までに。得点2.33、順位は「この中に一人、成香がおる」も含めた17作のうちで15位でした。
ほい
保留できる右より保留できない下のほうがえらかった。
h160se
打診中合の紛れはわかるが、構図は一般的かなあ。
★こういう結果になるなら、もっと駒数多くないと実現できない構図で勝負したほうがよかったかも……。
村人A
最初に33飛生を読まされた時点で作者の勝ち。
長谷川
33飛が正解っぽいのはいいですね。個人的に好みです
有吉弘敏
暫く33飛生で色々考えました。発想の柔軟性を感じます。
桂花
ひっかかりそうになった。
三輪勝昭
33飛生だと34歩合などの打診合を食らうと言う事ね。僕は打診合は作意に出るより、逃れ手順の創り方の方が好き。だけどそれだけって感じ。
盤上使用駒数違反のようですが、これは最終的には主催者側のミスでしょう。普通に評価しました。なんなら闇の手筋の〇〇手筋を使って、玉方33桂でも置けば良いのである(笑)。
それと『作意なんて飾りです。』はタイトルとして良いけど、『偉い人……』は余計だ と思う。
作者予想=ikiron作。
★タイトルの元ネタは劇場版ガンダムから。
オオサキ
これはなんというのだろう。せっかく打診してもらえる(1枚稼げる)ところを、自ら態度を決めにいく不思議な一手。作意手順がつまらないのはさておき、構想は抜群に面白い。
冬眠蛙
46銀が打診中合に関係のないパーツだと気づけば、初手はコレ。
★48玉の変化で57を塞がなければいけないので、こういう配置になるんですね。
夏風
かといって紛れひとつだけでは……。
もーたー
なんとなくオオサキ氏。
孫の手
初手33飛生には34歩中合逃れ、この紛れが全てだと叫んでいる作品ですね。
divD
紛れに打診中合。作意手順がもっとダサければ10点付けてました。
★もっとダサければ!?
まつきち
初手33飛生の紛れがすべて。タイトルは意味不明で、かつ感じが良くない。タイトルが飾りというならわかりますが。それとも狙いは変化や紛れにある、あるいは攻短受長の作意に意味はなく「妙手こそが……」という意図なのか。
小林尚樹
1行目がわかる人は2行目は要らないと思うし、2行目まで言わないと1行目が理解できない人もいないと思うので、タイトルは「作意なんて飾りです。」で良いと思う。
★ガンダムの元ネタを知らないとちょっと印象悪いですよね。
山下誠
初手の奥ゆかしさは認めるが、後半にも好手が欲しい。
金少桂
作意よりも偽作意と妙防逃れを狙いにする、いかにも大道棋的発想ですね。でも作意も飛生があって飾りレベルじゃないと思う。せっかく盤面10枚なのだから本家短コンに出せばよかったのにとは皆が思うところでしょう。
松尾 裕
33飛不成に引っ掛かりそうになった。
名無し名人
初手第一感の33飛生は打診中合されて詰まない。59飛生は裏をかく一手。しかしルール違反はいけない。作者には次回があれば優勝して汚名返上してもらいましょう(笑) オオサキさんかと思ったが、11月16日に「とはいえ、がんばってつくったときは双玉はなるべく避けてる。10月の大学とか、裏短コンとか。逆王手が絡まない双玉は、それで評価が下がってもいいやと思ったときだけ使ってる。妥協作。いや、妥協するなよ。」とつぶやいているのが気になる。「主役と名脇役」がオオサキさんなのか? しかしにわかには信じがたい。10月の大学と裏短コンは双玉を避けたという意味か? しかも10月号の大学にオオサキさんの作品がない(笑) ますます分からん。
★さすがの探偵も迷宮入りの事件。
中村雅哉
条件を満たさない以上、作者コメント通り失格が妥当と考えます。なお、66歩の必要性がよくわかりません。
個人的には下図のようにしたほうが、33飛生の紛れに2段中合(34歩~37歩)で逃れる形になる点からも好ましいと考えます。
★なんという洗練さ。こうやって作るものなんですね。
奥鳥羽生
表面上の詰手順には初形55飛でも可、それを53にして一局が詰将棋の面白さ。
構想的な手順とタイトルの長さ・説明度(笑)、それと10枚うっかり(失礼w)から、オオサキ。
★わかる(わからない)
青木裕一
初手33飛生で簡単と思いきや……。
肉饂飩子
33だと成生を問われる。
さわやか風太郎
中合での逃れが底流にあるのですが、本筋が平凡。
園城寺怜
偽作為モノ? どうせ手数が7手もあるなら罠を二、三重に張ってほしい。
★打診中合の紛れだけなら原理的に5手で表現できますもんね。
馬屋原剛
33飛生の紛れが狙いということですかね。
後藤 満
易しい打歩詰回避。作意が飾りなら○○は何なのでしょうか?
たくぼん
タイトルがヒントとなっているのが惜しい。意表を突いたほうが面白い。
★本気で誤解狙いを狙ったほうがいいんでしょうかね?
みつかづ
使用駒が1枚足りないのが惜しいですが、飛不成の後もう一度飛車を動かす工夫が良かったと思います。
河童生
待たれよ、そこには罠がある。迂闊に成ると38歩合が待っている。
★こっちの罠に嵌った方はさすがにいませんでした。33飛生をやってしまった方は1名。
ほっと
33飛生~打診中合の筋を読まなければどうということはない。紛れも含めて評価してくれ? エゴだよそれは! それから66歩は、悲しいけどこれ不要なのよね。
★タイトルを「初手は33飛生」にしましょうか 笑。
齋藤光寿
成ると38角合!があるんですね。
★角合はさすがにびっくり。
不透明人間
初手だけではきびしいか。
ミーナ
飾りじゃないのよ紛れは、ハッは~ん。66歩の意味を明菜ちゃんに聞いてみたけど、知るかそんなもんと言われてしまった。
作者は山田康平。
3時のおやつ
打歩詰には不成の典型的な作品。
彼方
平凡な作意と中合を駆使した絶妙の逃れ順。
tsumegaeru
紛れに隠れた打診手が面白い。
竹中健一
初心者と詰キストは33飛不成、私のようなひねくれ者は59飛から考える!
★実は僕は59飛生が第一感でした 笑。
占魚亭
「成りませんよ」と言っている飛車。
★自分から生を宣言しにいく手。
★最後は謙虚な方々で締め。
EOG
偉くないけどわからない。
kaga
私は偉い人ではありませんが?
ikiron
なるほど初手は33飛生と行きたくなる。しかし偉い人でなくとも、作意は気になってしまう。
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