第n回裏短コン「大生小生」

  • 本記事は2015年に開催した「第n回裏短編コンクール」の結果稿を旧サイトから移植したものです。できるだけ当時のままの文章とし、修正は最小限にしてあります。
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大生小生

オオサキ

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正解43 誤解0 無解2
得点2.40(11位)
人気投票 1位:0人 2位:0人 3位:0人
ベストタイトル投票:2人

オオサキ(作者)
歩打なし双方不成7手の片方を歩の不成で。
6手目55玉の変同余詰は大キズかもしれないけど、作意成立だけで精一杯だった。
歩生が難しいという前提に立っているので評価されづらそう。とはいえ、それがあってもユニコーンの方が良い作品だと思う。使用駒数なら1位?

★最近復活して詰パラで構想作を立て続けに発表している元大学院担当のオオサキさん。タイトルからしてテーマ明確な作品で登場です。

★本作、手をつけるのをためらいますが64からの逃走を防ぐのが先決。つまり初手66銀などでは64玉、43飛成、63玉、53龍、72玉以下、と金の防御に手も足もでなくなります。そこでまず初手43飛成を考えましょう。
★65玉と逃げるのに対して66銀は76玉が絶好のポケットになって詰みそうで詰みません。ここは74銀生が見えにくい手で、同と、66歩……あれ、打歩詰。というわけで初手は不成にしておきましょう。66歩、54玉、53と迄7手駒余りとなります。
★そこで43飛生には37歩成と根本の角を取るほうが本命。しかしこれには53飛成、46玉、47歩、同と、35銀迄7手駒余り……。

★なるほど、と膝を打って2手目は37歩生! これで後の47歩を打歩詰に誘致するわけです。飛生に対して歩生の応酬。タイトルの由来ですね。
★今度はもう53飛成以下の攻めはダメですが、さっきから狙っていた66銀が成立します。同玉、67飛に逃げて桂打までの詰上り。
★作意は76玉に88桂までですが、ここで68桂も成立。さらに54角、同とという無駄手も成立。また55玉、47桂迄も変同ですがこれには53飛成以下最終手余詰。ただし作者の言うとおり修正はなかなか難しそう。

★「裏短コンのネタがないなら歩打なし双方不成7手を作ってくださいよ~」と僕が会合で言ったことに端を発するのがこの作品(と、「欺きの一角獣」)。歩生となると作図難度はさらに上昇。腕に自信のある方はぜひ作ってみてください。
★完成度としてもう一つなにかあれば、本作の評価もグンと上がったのでしょうが……。

kaga
大駒、小駒、の順ですね、ユーモア賞一票。

占魚亭
成厳禁。3手目以降も盛り上がりがあればなぁ……。

夏風
ここまで配置したのなら、最終手限定のための駒を置いて欲しかったです。

★形と手順、どちらも妥協したように見える? 作者はこれで精一杯とのことですが。

長谷川
一番時間がかかりました。盤面多いとどうしても解く気になりづらいので、そういうところでちょっと損するかもしれないですね。

★紛れは豊富。初手49飛を考えた方もいそう。

有吉弘敏
7手での双方不成は実現困難。若さあふれる作品。

桂花
まとめ方がもったいない感じ。

冬眠蛙
タイトルなかったら解く気しないタイプ。これで偽作意だったら脱帽。

★タイトル必須にした効果。ただ偽作為という手がありましたか 笑。

孫の手
最終3手が無愛想な感じ。最後だけもう少し頑張って欲しかった。

divD
タイトルが答え。

まつきち
7手で双方不成の実現は評価。後半は大駒捨てや打歩解消の展開を期待したがやや腰砕け。また変化処理の駒が多すぎるように感じる。もう少し効率的な配置の仕方がありそうにも思うが。命名の意味はそのまま受け止めればよい?

山下誠
大小不成のネライは実現したが、竜頭蛇尾。

金少桂
親切なタイトルで何が起こるかは予想がついたけど、盤上にいろいろなギミックがたくさんあってどれをいつ触るかは非常に考えさせられた。RPGのダンジョンに迷い込んだ感じの名(迷?)作。ぱっと見の配置だけなら鈴川氏作かと思うけど、このタイトルは多分違うな。

もーたー
小生よりも大生が好きです。自陣と金で鈴川氏。

松尾 裕
普通は中生じゃないですか?

★ビールに関係した評いくつか。

名無し名人
双方不成だが……。駒数多すぎ、大駒2枚が取り残されるまとめ方も気になる。消去法で村人Aさんかな。村人Aさんが誰なのか分からないので消去法で予想するしかない。

★この予想は的中者なしでしたね。

中村雅哉
双方不成の意欲は買うが、構図・まとめはもう少し何とかしたい。6手目55玉は53飛成の最終手余詰があるので76玉が作意と思うが、最終手非限定で味が悪い。

EOG
タイトルが大きなヒントだが、思いもよらないまとめ方。

奥鳥羽生
仏教用語ではなかったのね(解いてみてわかった)。
最終2手の解答選択に迷う(非限定・最終手余詰)。

青木裕一
派手な狙い。初形も派手。作者は鈴川さんと予想。

★僕だと予想する方が多いのは。やっぱり自陣と金のせい? しかし世の中、自陣と金は市民権を獲得しつつあるんですよ。

肉饂飩子
変化の74銀が見えなかった。

園城寺怜
かなり悩まされた。解けてから初めて題名の意味を理解した。打歩誘導のために37歩を生にしたせいで最終手の47桂が成立する、この倒錯的な感じがよい。

たくぼん
歩生の逆手を取る最終手にニヤリ。

★こういう表現は地味だけど味があるんですよね。ただこの作品に関して言えば、

さわやか風太郎
還元玉に限定されていないのは惜しまれる。

★ということですよね。

馬屋原剛
苦労がにじみ出ていてよい。6手目55玉は、53飛成以下最終手余詰だし、76玉も桂が左右から打てる+54角の無駄捨てもあり, 気になる。

後藤 満
銀、桂、香の不成は中生でしょうか?(居酒屋談義)

みつかづ
詰方の飛不成に玉方の歩不成という、打歩詰を巡っての華々しい攻防が面白かったです。最終手余詰54角、同と、68桂(又は88桂)が惜しいですが、それを差し引いても見事な作品だと思います。

h160se
大がかりだけれど、素晴らしい双方不成。

河童生
この大袈裟な駒配置で手数はたったの7手です。
見せ場は飛生と歩生だけ。詰まらない、いいえ、易しく詰みました。

ほい
双生おもしろいですね。企画にピッタリな作品だと思いました。

★まさに。こういう作品を待っていました。

ほっと
頭2手は頑張っているが、風呂敷を広げすぎて畳めなくなってしまった感じ。とりあえず、最後3手が「駒取り→逃げる→駒打ち」のまとめ方は、7手としては致命的。また、6手目は55玉だと9手駒余りの順があるため76玉と逃げる方を解答したが、こちらも最終手非限定。
改善点は多いものの、創作歴が浅い(ですよね?)時期にいきなり双方不成に挑戦して形にした、という点は今後に多いに期待します。

齋藤光寿
初手と2手目の対比が狙いですね。

小林尚樹
内容をそのまま表現しているストレートなタイトル。何て読むのだろうと思ったが「おおなまこなま」で良いのかな。

★たぶん……。しかし、「大生小生」で「オオサキ」と読めなくもないですね。「小夜」とか「生地」とかで……。

ikiron
なりふり構わず大駒小駒の不成を実現。作意では効果が表れないのが奥ゆかしいところだが、似た狙いの「欺きの一角獣」に比べるとどうしても見劣りする感じ。作者予想は鈴川さん。

★しかし実際は「欺きの一角獣」より高い評価をしている方も見受けられました。

Hiro
♪瀬戸は~日暮れて~…この歌は夕波小波でした。
7手で双方不成を表現。どちらも選択の余地があるというのも良いですね。

不透明人間
中(合)生もあれば完璧。

ミーナ
タイトルで犯人がわかっちゃう。いわゆる出オチってやつか。7手なのに、最終手非限定なんて気にしねーぜってゆうおおらかな作風。作者は三輪勝昭……である。

★その予想は空振り。というのも……

三輪勝昭
これ、僕の盤上詰方駒余り禁止論に反対する人でも残り過ぎだと思う。
その意味で詰将棋になってないと言う事で悪いが0点を付けさせてもらう。

★三輪さんとは対極的な作風でしたね 笑。

すみしん
詰ますことができませんでした。柿木解答での感想です。タイトルが初手と2手目を示しているのですね。2連続の不成はお見事です。ただ、配置が重いのがちょっとという印象です。

3時のおやつ
7手詰作品で成と不成の変化の組合せをこれほど考えさせる作も珍しい。

彼方
タイトルがないと初手成とする所だった。

★誤解者0でよかった。

tsumegaeru
収束少しだれるが、双方不成が凄い。

竹中健一
タイトルが程よいヒントでした! うまく出来てますね、収束以外は……。少し駒数減らせないものかと思うけど……。

コメント

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