第φ回裏短コン「蜂の斑点~奇妙な症例~」

  • 本記事は2016年に開催した「第φ回裏短編コンクール」の結果稿を旧サイトから移植したものです。できるだけ当時のままの文章とし、修正は最小限にしてあります。
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蜂の斑点~奇妙な症例~

ミーナ

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正解42 誤解0 無解3
得点 2.13 (24位)
人気投票 1位:0人 2位:1人 3位:0人
ベストタイトル投票:0人

作者
実際に見ないとおもしろさが伝わらないので、ニコ生で結果発表があるこの機会が、唯一のチャンスかなと思ってます。

★ミーナさんはいろいろな意味で詰将棋界に欠かせない存在ですが、果たして、今回どのような作品を……。

★52龍から54龍、ここでちょっと考えますが、持駒の銀を24に投下し、そして盤上の金をぐいっと36に捨ててやれば、両王手迄の気分いい詰上り。2手目64玉でも54龍以下、すぐに詰む。特に罠もない。タイトルの意味も不明。あれ……?

作者
タイトルは「鉢で半纏」では意味不明なので、それっぽくしてみました。気づいてもらえますかねえ?

★蜂の斑点……鉢で半纏……?

作者
作図に将棋ソフトをつかった疑惑につきましては、100%クロです。

★1億%……おっとそこじゃない。将棋ソフト……? ソフトで蜂といえば……。

★これか……。

★柿木将棋Ⅷを立ち上げ、解かせてみる。

★うん、普通に解けるし、余詰もなしと出てくる。

★蜂の斑点というくらいだから、左右反転してみる。

★うん、普通に解けるな。

★しかし余詰検討をかけると……アレ!?

★初手から52角成、54玉、63龍、45玉、34馬、同玉、43馬、24玉、25銀迄の余詰を指摘された……。
しかし2手目44玉と逃げて詰みそうにないのだが!?

作者
柿木将棋Ⅷで、反転した後で余詰を調べると、もう一つの9手詰が現れる趣向です。
作例は少ないと思います。柿木Ⅸでは修正されています。
そちらの環境で動作しないときは、撤収しますので連絡ください。
「作った」ことがわかるように、玉をまんなかにして、舞台を左右にわけました。
不具合報告だけなら、使用駒7枚でできます。
タイトルは「鉢で半纏」では意味不明なので、それっぽくしてみました。
気づいてもらえますかねえ?

★こんなん、気づくかいっ!

★柿木8を持っているという前提があり、タイトルの意味を汲み取って図を左右反転し、そして余詰検討してみるという、この3ステップを経ないと理解できないという恐ろしい狙い。検討者のミーナさんならではという作品でした。どういう理屈でこのバグが起きるんだろう……。
★当然ながら(?)、解答者の中に気づいた方はいませんでした。
★まあしかし、だからどうしたと石を投げられる系の狙いではあります。現在では柿木9が柿木8の10分の1の価格で購入できるので、そういうバグがあったからといってほとんどの人には関係ないのですから。

★僕としてはもう少しタイトルを「易しく」して、解答者の中で1人くらいは気づくような感じにしたらよかったんじゃないかなと思います。
★表の手順の裏に潜んだもう一つの9手詰。こういうのがあるからこそ「裏」短コン。

★さて困りました。狙いに気づいた解答者がいないので、短評はどうしても「不要駒が多すぎる」系統のものになってしまいます。
★だれが悪いというわけでもないですがね。まあ、さくっと短評コーナーを流します。

有吉弘敏
3手目までのための左辺の配置であれば、違う配置・逆算で纏めたいです。

馬屋原剛
左辺の配置が謎。

三輪勝昭
序4手は俗手だし、なんでこの配置になっているか謎。

奥鳥羽生
作者のみが知る左側の奇妙な配置。

金少桂
最後2通りどちらの詰め上がりも楽しめる良い収束。しかし既存の5手詰から4手単純逆算しただけの感が強い。
タイトルの含意は考えども考えどもさっぱりわからず。
そして何より気になるのが、他の方も指摘されるでしょうが、不要駒配置の多さ。
2手目64銀の変化は74角成、同玉、63龍、84玉、85銀迄の意図と推定するが、54龍、73玉、72角成迄の俗詰で、82香、95歩、86歩の3枚は不要。78銀配置に至っては、もはや何の意図で置いたのか全くわからない。更に左に3路寄せれば62と、75歩の2枚も不要。以上計6枚省いた図の方が詰将棋として明確に優ると思う。

EOG
睨んでいたら詰んでしまった。8筋以外にも意味不明な駒が散見。。

梶谷和宏
イメージしたとおりに詰みました。

松尾 裕
つい4二龍とか考えてしまうけど、それじゃ詰まないんだよね。

kisy
「蜂 斑点」と検索すると「ベッコウバエ」など、いろいろ出て来ますがどれも作品には関係がなさそう・・・。斑点は作意に関係のない駒のことでしょうか?

江市 滋
左辺の駒の配置理由とかを考えたくなる手順とは、私には思えないのだが。

名無し名人
これが作意なら不要駒だらけだけど。普通に作れば盤面10枚以内に収まるはず。タイトルが意味深だけど、この配置でなければいけない何かがあるのだろうか?
作者予想=園川彼方さん。狙いがわからないので作者も全然わからない。ほぼ消去法だけど、彼方さんはフェアリーも作るようなのでワンチャンあるか。

虹色のルモ
両王手の収束が想像出来ませんでした、8筋9筋の駒は変化同手数を消しているのでしょうか?配置の意味合いが分かりませんでした。

おかもと
うーむ、これが作意だと78銀は意味不明。偽作意でもあるのかな?

まつきち
手順は平易で、作意に働いていない駒が多過ぎる。残念ながらタイトルの意味不明。

野々村禎彦
作意は最初に読んだが△35玉で諦めた。次に▲44銀△同馬▲42龍以下の鮮やかな順が目に留まり(2手目△64玉で不詰)、最後に閃いた。単純な序が煙幕になるのが素晴らしい!

★狙いを見破らずとも10点呈上!

ほっと
とても深い意味があるらしいが、残念ながら見抜けず、見えているものだけで判断するしかない。
すると、大量の不要駒や頭4手の無意味さでこの点数しか付けられない。

★狙いが分からないから0点御免!

まっつぁんこ
今回の出題ではもっともすなおなもののひとつ。

景山英貴
5手詰を無理矢理4手逆算?不透明人間さん。

tsumegaeru
狙いがよく分からない。

山下誠
一直線に両王手を目指す。前半にもう一味欲しい。

大瀬戸
42龍や44銀から考えた。

原田椅子
これだけの形が必要か疑問。

青木裕一
狙いがあるらしいですが、よく分かりませんでした。

太刀岡甫
これだけはどうしても意味がわかりませんでした。早く“答え”を知りたい。ほっとさん作と予想。

桂花
ちょっと力んだ感じで、平凡。

Pathfinder
狙いが分からなかったです。

河童生
両王手で詰み終えて、これで良いのかの不安感あり。左辺に配置された数駒の意味が判らず。

齋藤光寿
狙いがわからず悔しいです。

黄楊一輝
タイトルの意味わからず申し訳なし。解説が早く見たい。

後藤 満
平凡と思える前半が後半の妙手感を増幅。初手44銀や42龍に誘われ。少し迷走しました。

不透明人間
初手44銀…ではなかった。不要駒多そう。

すみしん
舞台を整えてからの両王手までの詰上がりは気分が良く、楽しい作品でした。
ただ、左下の配置の意味が全く分からず、タイトルと何か関係があるのかもしれませんが、私には理解できませんでした。解説に期待しています。

竹中健一
不要駒は紛れを増やすため??

園川彼方
左側の配置の意味が理解できず。収束は良い。

オオサキ
分かりません。正解を知りたい。

前田康熙
収束が決まって気持ちいい。左下のほうの駒は必要なんですか?

もラン
42竜を偽作意にする配置がメイン?左側の配置の意味を考えてみたがわからず

園城寺怜
左側の配置の意味がわからなかった。

ぶじょー部長
左に追うとみせかけての右で詰ます意外感。

久保紀貴
収束はいいんだけれど、配置の意図がついぞわからなかった。作者予想はほっとさん。

占魚亭
テーマが何なのかさっぱり。

★本作が裏短コンに投稿された理由の第一は、解説がニコ生だからということ。僕としてもやっぱり生放送でいい感じの演出したいですよね。
★ある日、自宅に帰ると郵便受けに見覚えのないレターパックが。送り主、ミーナさん。
★中を開けると、なんと柿木8のディスクが入ってました 笑。
★僕は創作に柿木6(人からもらった)→柿木7(人からもらった)→柿木9(買った)という順で使ってきたので、8だけ持ってなかったんですよね。そして手元にあったのは9だけだったので、バグが修正されていてこちらで余詰検出の再現はできなかったわけです。
★ミーナさんに8を(前触れなしに)送っていただき、びっくりしました 笑。バグの再現もできたので、これは生放送で使えるぞと。

★で、生放送、柿木8を立ち上げたらフリーズしました 笑。
★後でちゃんと実演できたからまあいいんですが、もたもたしていて見てるぶんにはなんだかなあ……という感じで申し訳ありませんでした。
★今回記事に画像をたくさんつけることで、罪滅ぼしになっていればと。

★後日談。
★某看寿賞作家SさんのTwitterを見ていたら。

「蜂に浪費した時間を返してほしい。勿体ぶるついーとにも激怒。」

★僕がTwitterで「あの作品の狙いに気づく人はいないんだろうなあ」的なことを何回かしていたので、詰将棋クラスタではどうやら蜂が怪しいぞと。反転? ツイン作品になってたりするのか? などなど、議論されてましたね。まあでも狙いはおろか、ヒントは柿木8であることに辿り着いた方さえいなかったですね。
★高尚な狙いがあると思いこんでいたSさんはじめ、種明かしを見てさぞ拍子抜けしたことでしょう。
★でも僕は謝りません! 笑。

コメント

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