入選71回 短大 2014.10
詰将棋パラダイス2014年10月号 短期大学
誤 | 無 | A | B | C | 平均 |
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12 | 8 | 23 | 2 | 0 | 2.92 |
永○勝利 十分ヘビー級でしたが、8手目を過ぎると桃源郷でした。
解説 石○誠一
☆綺麗な短編の頭に難解な逆算を施すのは、作者の最近の志向のようだ。解く側としては、散々読まされるものの、それが報われるだけのものがあるので、満足感が高い。それを裏付ける見事な評点で、相変わらずの好調ぶりが光る。
4手目44玉には、34飛~38飛の開王手で詰む。このとき、23の根元の馬を抜かれないようにするため、序2手の交換が必要という仕組み。つまり変化伏線だ。
収束まで緩みなしで、2.92の高評価だったが、半期賞にはかすりもしなかった。まあ、ただの手筋物なので。
欠点を挙げるとしたら、8手目44玉の変化で、45金、同馬、43飛成、55玉(同玉は54金以下)、45馬、66玉、67金、75玉、76金打、84玉、62角に対して、もし73合が有効合だと言われると、やや変長っぽい感じになる。作者は気にしていない。
入選72回 小学校 2014.11
詰将棋パラダイス2014年11月号 小学校
誤 | 無 | A | B | C | 平均 |
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8 | 9 | 94 | 26 | 2 | 2.75 |
北○幹久 超難解作品。手こずった! 初手の25角が最初の難関。65龍は普通人の感覚では浮かばぬ。小学校のレベルではない。
原○望 驚愕の65龍。
この収束をやってみたかったので、角を打つところまで逆算した。
上の図は改良図。1枚減ったうえに、3手目が捨駒になっている。これだったら半期賞もいけたかもしれない。
入選73回 高校 2014.11
詰将棋パラダイス2014年11月号 高等学校
誤 | 無 | A | B | C | 平均 |
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11 | 11 | 39 | 4 | 1 | 2.86 |
北○幹久 98銀位置に角を移動するために前半で銀捨て、55飛の位置に両王手を実現するためのからくり。見事です。
北○正一 98銀消去の狙いだが、構成が素晴らしい。特にいったん65角としてから98角の呼吸。
48角-57飛が第1バッテリー。88香-87角が第2バッテリー。この2つから1枚ずつ移動して55飛-65角の第3バッテリーが出現する狙い。
98銀消去と、初手に打った飛を最後に捨てる構成もうまくいった。
評点2.86だが、半期賞には選ばれなかった。
入選74回 大学院 2014.11
詰将棋パラダイス2014年11月号 大学院
「滷汁」
誤 | 無 | A | B | C | 平均 |
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0 | 8 | 16 | 3 | 2 | 2.66 |
川○敏嗣 常に不詰感にさいなまれた。8筋、9筋の駒をきれいにさばいて、飛車角を手にして63桂成が実現してやっと曙光が見えてきた。
鈴○彊 序の邪魔駒消去も凄いものだが、中盤飛馬が出動して合駒の応手が続き一転して夏から冬になったような変わりようでこれまた凄い。収束もきわどく決まり流石と唸る。
序盤は96とを邪魔駒消去しておくのがポイント。
後半は合駒読みがメインとなるが、39手目から43馬、52飛合、91飛成、71角合と作意は進むところ、手順前後で91飛成を先にいくと71銀合、43馬、52銀合と合駒ブロックの種類が変わって逃れるのが面白いと思う。なぜそうなるのかは各自研究ください(作者も忘れた)。
創作の出発点は、26手目の95桂跳。正算していたらいい感じに合駒が出てきたので、作品にまとめてみようと思った。
タイトルは、全体的に手順に華がないので、それを自虐したもの。「滷」は「しおからい」と読む漢字だが、まあ読まれないか。
入選75回 デパート 2014.11
詰将棋パラダイス2014年11月号 デパート
誤 | 無 | 正 |
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0 | 2 | 38 |
竹○健一 打ち捨てのタイミングを間違えると迷路にはまりますね。11馬がちょっと面白い手に感じました。
水○一 限られた空間での細やかな手順は面白い。
ちょっとパズルチックで楽しい手順。全体のリズムがよくて最後までうまくまとまっている。
発表図は23が桂だったが、冷静に考えたら歩でよかったのでそのように直してある。
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